健康住宅のウソホント!

Information健康住宅のウソホント!

健康住宅のウソホント!

 

 

自然素材で建てられた家は本当に健康に良い家なのか?

 

友人が、新築の家を買ってから体調不良を訴えている。

リフォームをした実家に帰省すると頭が痛くなる。

家にいると何だか体調が悪い。

 

こんなお悩み・・・もしかしたらシックハウス症候群かもしれません。

 

テレビや新聞で騒がれて以来、環境や健康を意識して、「自然素材」を使った家に興味を持つ人が増えています。

なぜならシックハウス症候群は、建材に使われる塗料や接着剤に含まれるホルムアルデヒドなどの有機溶剤、木材に塗布される防腐剤などの化学物質が原因で起こるからです。

 

多くの人は、自然素材を使った家づくりをすればそういう悩みが解決されるものだと思いがちですが、「念願のマイホームを手に入れたけれど、なんだか体調が思わしくない…」残念ながら家を建てた後にこのような話を聞くことが少なくありません。

 

健康住宅とはどんな家のことをいうのでしょうか?

「健康住宅」とは24時間換気システムや自然素材の使用といったシックハウス対策ができている住宅を指します。しかし、明確な定義が決められているわけではないため、一部に自然素材が使用されていれば「健康住宅」として販売されています。

 

自然素材と聞いて、皆さん何をイメージするでしょうか?

・無垢材

・珪藻土

・漆喰

などでしょうか。

◇床

現在の床材は、合板フローリングを採用するのが主流です。

合板フローリングは、一見すると木のように見えますが薄くスライスした木材を化学物質を含む接着剤で張り合わせたもので、天然木である無垢材とは違います。

表面に貼られる化粧単板には、ワックスなどの表面処理剤が塗りこまれたものや、防水加工されたもの(防水剤が用いられたもの)もあります。
中には強度と耐久性を高めるために、木材の中に高分子系の樹脂を含浸させたものなどもあり、これらの中にも化学物質は含まれています。

「自然素材」である無垢材を使用したフローリングを採用してもウレタン塗料を塗っている会社も多いのです。ウレタン塗料自体は、国が定めた基準をクリアしていますが、どうしても化学物質が含まれているのです。

◇壁・天井

みなさんの家の室内の壁にはどんな材料が使われているでしょうか?

おそらくほとんどの人はクロス(壁紙)と答えると思います。クロスは壁の仕上げ材としてよく使われている建材で、壁だけでなく天井にもよく使われています。 
このようにクロスは、室内の最も広い面積で使われる仕上げ材となります。
シックハウス症候群への影響がとても大きい建材であるとも言えるのです。

クロスとひと口に言っても、その種類はいろいろで様々な素材のものが使用されています。塩化ビニール壁紙やプラスティック壁紙などは石油化学製品です。

例えば塩化ビニール壁紙は塩(塩素)と石油でできています。もともと硬い材料なので壁紙にするために多くの添加物質(化学物質)を加えて柔らかくするのです。

また、壁紙を貼るときに使用する接着剤にも化学物質が含まれています。実は壁紙から放散される化学物質よりも接着剤から放散される化学物質の方が多いといわれています。この接着剤の中に、シックハウス症候群の大きな原因とされるホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物が含まれている場合があります。

壁紙用合成でんぷん系接着剤の中には、でんぷんの腐食を防止するために、防腐剤としてホルムアルデヒドが添加されているケースがあるので注意が必要です。

◇まとめ

家に使われている化学物質について取り上げてみましたが、いかがでしたでしょうか。今回は、自然素材と言われてイメージされる無垢材や珪藻土、漆喰が使用される床や壁材などについて述べましたが、これ以外にも断熱材やシロアリによる被害を防ぐために使われる防蟻剤にも化学物質が含まれているものがあるので、注意する必要があります。

化学物質が少ない家をつくるには、まずは信頼できるハウスメーカーや工務店を見つけることが大切です。

 

次回は自然素材についてお話します。

 

一覧へ戻る